血糖値とインスリンをコントロールする
ー砂糖と炭水化物を少し減らしてみる

まず言っておきたいのですが、長く続く生理痛は普通の状態ではないです。
これが長く続くようだったら、まず産婦人科や婦人科に勇気を出して行ってください。いろんな検査を通してわかることがたくさんあると思います。まずは病院に行きましょう。これは、検査を通して、何も答えが得られず、生理痛は続く。。。という状態の女性にもしかしたらヒントがあるかもしれない、くらいのお気持ちで読み進めて下さいませ。
炭水化物、砂糖!これがないと生きていけないんだけど!
やっぱ日本人としては白いご飯ですね。
砂糖、砂糖は人生を幸せにしますね。やめられないです。
砂糖はタバコやめるのよりも大変だとか。砂糖食べると、エンドルフィンとドーパミンの幸福ホルモンがでるので、タバコよりやめられないという人も。
私もそうでした。完全にやめた方がいいと言っているわけではなく、ちょっと減らしてみませんかというお話です。
いきなりケトジェニック・ダイエットに走らないでくださいね。
私もケトジェニック・ダイエットを厳しくやっていた時期ありますが、これで生理来なくなった時期もあります。生理を定期的に迎えるには、ある程度の炭水化物が必要なんです。
炭水化物と砂糖の摂取を減らすことで、私はホルモンバランスが良くなりました。
インスリンと生理は全然関係ないように思いますよね。。。簡単にいうと、インスリンはパワフルなホルモンで、インスリンが過剰に分泌されていると、他の性ホルモンがうまく機能しなくなるのです。
実はこれ、比較的炭水化物の多い食事を取るアジア人女性にもっともありがちなホルモンバランス失調と思います。私もこの問題に毎日取り組む一人です。
まだ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)やPMSに関してはもう少し研究が必要で、原因ははっきりとはしていません。ただ、一部の研究ではすでにインスリン抵抗性とPCOSの関連は何度も指摘されてきています。
女性ホルモンとインスリンがどのように関わっているか見てみましょう。
まず、自分の1日をちょっと観察してみて下さい。
朝食はパンかコーヒーもしくは朝食抜き
食後1時間後くらいに無性に眠くなる
カフェインか甘いものがいつも欲しい
朝起きるのが辛い
カフェインがないと一日エネルギー持たない
気分の浮き沈みが激しい
PMSの症状がひどくなってきた
いつも疲れている、スッキリしない
私はこれ全部当てはまってました(笑)
私のようにほとんどの項目に該当する人は、ちょっと難しいかもしれないけれど読んでみて下さい。
身体のホルモン(内分泌系)システムはほんとうにうまくできています。
インスリンは食後に上昇した血液の中の糖分を調節するために膵臓から分泌されます。上がった血糖値を調節する役目です。
食事がいつもご飯、パスタ、うどん、ラーメンなどの炭水化物がメインで、おやつにケーキ、クッキーとかだったりすると、身体が糖分だらけになるんですね。低糖質ダイエットでもご存知の方がいらっしゃるように、炭水化物は身体で分解されて糖分として利用されますから、身体にとっては砂糖も炭水化物もほとんど同じなんです。
これで、膵臓がインスリンを出しまくります。でも私たちは炭水化物大好きだし、ガンになったりするわけでもないから、恒常的に炭水化物、砂糖たくさん食べますね。美味しいし、幸せになるし。
そのうち、血液中の大量の糖分を調節するために身体がインスリンだらけになると、身体がインスリンに反応しなくなってしまうんです。例えば、いつもいつも生理痛がひどくて休みをとるたびに上司に嫌味言われてたら、そのうち嫌味言われてもあんま気になんなくなってきますよね(笑)
それと一緒で、インスリンがいつも身体にあると、身体がいつもインスリンがある状態に慣れてしまって、インスリンの音が聞こえなくなってしまう。これがインスリン抵抗性です。
なので、インスリン抵抗性のある可能性がある人は、例えば白いご飯一杯食べただけなのに、血糖値が食後1時間くらいで180とか一気に上がってしまうのです。でも、ほとんどの人はインスリン抵抗性でも日常生活に深刻な問題はないから、どんな食べ物が血糖値を急激に上昇させてしまうか、ほとんど知らないんです。
甘いものをたくさん食べた後、キョーレツに疲れが出たり、急に眠くなったりしませんか?お腹が空くとすごく機嫌が悪くなったりしませんか?眠くなるのは血糖値が急上昇している証拠です。気分の浮き沈みが激しいのも、血糖値がジェットコースターのように急激に上がったり下がったりすることが原因なのです。
もっと問題なのは、インスリン抵抗性により、インスリンが体内にたくさんあると、血糖値を上げたりストレスに対応するホルモン、コルチゾールも多く分泌されます。
このインスリンとコルチゾールが身体に大量にあると、ストレス溜まっているんだなあと身体が理解して、いつも身体はストレスに対抗するために生殖能力はとりあえず後回しになります。
それに加え、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンは、血糖値のコントロールにおいて、大変重要な役割を担っています。エストロゲンが体内のインスリン感受性を高める一方で、プロゲステロンはインスリンの感受性を鈍くします。参照論文
そして、インスリンがたくさんあると、インスリンは骨格筋に作用して、女性の体内でエストロゲンを生産するよう命令してしまいます。これでまた今度はエストロゲンが増えまくってしまいます。
大雑把にいうとこれで、生理のサイクルが崩れていくわけです。
研究は進んでいる最中ですが、このコルチゾールと女性ホルモンのプロゲステロンが細胞上の同じ受容体と拮抗しあい、コルチゾールが常に優位となるため、プロゲステロンが機能しにくくなるとの研究があります。
また、卵巣にもインスリン受容体が存在します。インスリンが過剰に体内にあると、卵巣からアンドロゲン(男性ホルモン)が大量に分泌されます。インスリンが過剰に体内に存在すると、黄体形成ホルモン(LH)やアンドロゲンの分泌が促進され、排卵が起こりにくくなり、これがPCOSの原因なのではないか、との報告がたくさんあります。
なので、インスリン、血糖値をコントロールすることは、生理不順やはてはPCOS、気分の浮き沈みをコントロールすることと同じなのです。
砂糖の他の問題は、砂糖が体内で炎症を起こしやすくすること。これはすでに多くの研究でわかっていることなんです。(これは一例:1、2、3)身体で炎症が起こりやすくなることによって、リウマチなどの自己免疫疾患や、繰り返し起こる膣炎、生理痛の原因にもなり得ます。
インスリンをコントロールするための具体的なステップ例としては
白いご飯、パスタ、パンを半分に減らしてみる(3ヶ月くらい)
クッキー、パン、ケーキなど砂糖+小麦ものをやめる(これ一番おすすめ)
緑の野菜増やす
特に朝食のタンパク質増やす
夜は炭水化物抜き
などなど。
最初にお伝えしたように、一気にケトジェニックダイエットに走る必要はありません。
いつもより気持ち減らしてみるくらいからはじめる。体調をみてみる。(←ここ大切)
毎食事後に炭水化物の取りすぎかどうかの判断は簡単。食事の45分~1時間後くらいに急激に眠くなったらだいたい炭水化物と糖分の取りすぎのサインです。自分にあった食べ物を適量に食べた後は、エネルギーが身体に充満した感じになって、すっきりします。
このうちどれか1つやってみませんか。
体調がどうなったか感想ください。
参考記事)
https://www.olc.ne.jp/blog02/2017/02/2219/
https://ameblo.jp/imai-clinic/entry-12347420448.html
https://health.clevelandclinic.org/polycystic-ovary-syndrome-pill-not-remedy/
https://www.bodylogicmd.com/hormones-for-women/progesterone
https://www.medicalnewstoday.com/articles/317458.php
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2707223
Briden, L. (2015). Period repair manual: Natural treatment for better hormones and better periods.